感詰地獄

読んだ書籍、観た映画の感想や考察をつらつら書き連ねるブログです。

後輩に和田慎二作品を布教された話+自分だけの時間って大切だよって話

高崎です。

そこそこにクソ忙しいのと気候や体調やら諸々のガー不ハメ連係でメンタル半壊したので、Twitterは覗かずにのんびり自分一人だけの流れを楽しんでます。自分と相反する意見だったり、他人の生々しい感情的な文章や罵詈雑言の濁流を常日頃目にするのって、気づかぬうちにクソほどストレスになっているもんなんですよね。元気な時なら問題ないことも、落ち込んだり鬱々としているときには話が変わってきます。昔のインターネットの空気とは違い、個人が行き着き息継ぐ場所としては本当に呼吸がしづらい。SNSは微小ですが常に他人とかかわり続けるアクションですし、微弱なストレスとはいえ、小さな画面を注視して長時間それを繰り返しているのってのは、中毒性もある上に目も疲れるしでいいことないので画面から目を離すというか、ペンを握ったり体を動かしたり読書をしたりと、端末から物理的距離を置く生活をしてみるのも、日々に疲れを感じる人はやってみるといいですよ~。マジオススメ。

今日はダルいから部活サボるか!とか、今日は学校行く気分じゃないし何駅か先まで行って帰ろ!とかそんな感じ。高校時代、勉強の仕方は最悪だったので点数は大したことなかったですが、ノイローゼになるくらい勉強に似た行動をし続けて慢性的な睡眠不足の為に保健室常連で、早退して昼下がりの地元をのんびりと散歩したりしてました。楽しかったなぁ。自分だけの時間って大切ですよん。

こんなご時世ですし、メンタル擦り減らしちゃ勿体ないヨ!

 

ということで、先日後輩を招いて『トップをねらえ!』を布教したわけなんですが、なかなかなツッコミどころの多さを良い反応をわき目に復習できたし、後輩の横でベソベソ泣くわけにもいかず、必死で涙をこらえてました。当時ですら、若本規夫氏は40代半ばなんですね。彼のイメージって、かなり独特なアクセントの重みなんですが、コーチの声を当てていた時にはその気配はありながらも今受ける印象とは大きく異なりましたね。佐久間レイ氏のイメージはわりかしおねえさまのあの感じなんですけど、シャンプーの印象も強いですし、マイメロさんやらぁらさんママ、そういやヴァンパイアハンターOVAではモリガンの声やってらしたみたいですね(見たのに全然覚えてない…)。クレジットに名前があると嬉しくなる方の一人です。

その時に、以前から耳にしていた和田慎二作品を3冊借りました。あと、その前にまぁまぁメンタルボロボロの時に「今なら何布教されても沼るからプレゼンしろ」って言ってツキウタ。を布教いただきました。なんでボロボロだったかは忘れましたが、絶望的な精神状態の時ほど音楽に救われる時ってないので、一生「2月のメリーゴーランド」と「ショコラの魔法」聴いてますもの。Apple Musicのリンク貼っときますね。やさしい気持ちになれます。

 

 

バリバリに話がそれましたね~いつものいつもの。そもそもなんで和田慎二作品推されてるんだっけ?と思い出せる限りで思い出すと、後輩が何故か我々の親世代かそれ以前の少女漫画好きで『はいからさんが通る』や『ガラスの仮面』、『ときめきトゥナイト』を布教してもらった際に同じくしてタイトルが挙がっていたのが『スケバン刑事』だった記憶があります。マジでお前何歳だよ案件なんですけども、僕も人のことは全く言えないので……。あの頃のカラッとした雰囲気が好きで、絶対にめげないで進み続ける女性像を描いてくれる作品が多い印象もあって、80年代頃の少女漫画を手に取ってしまうんですよね~。好き…𝓛𝓸𝓿𝓮…。

まだまだ作品数を読んでいないため、実感として持っていないものの手塚治虫の常套手法であるスター・システムを取り入れた漫画家の一人らしいです。スター・システムのいいところは、「この見た目の人は悪人だからこうなるな!」「この見た目の人はこういう性格してるぞ!」って見た目による先入観と意外性の両立したキャラの動かし方が出来るんですよね。今回借りた『超少女明日香』に登場した四重奏の面々もそういえばどこかで見たことある見た目と名前をしてるんですよね。彼らはおそらく他作品のパロディなので、これまた異なった手法ですけども。今どきのミーム化するパロディではないので、上品かつ大胆でつつましやかだよな~なんて思っちゃう。

今回借りたのは、『超少女明日香』『ふたりの明日香』に加えて『銀色の髪の亜里沙』の3冊で、どれもしたたかな女の子が大活躍するし、少女漫画あるあるの「王子サマが助けてくれる」展開なんてものはなく、女の子が自らの手で目的を完遂するその姿がとっても大好きなので夢中で読んでしまいました。ワガママではなく、意地を通すってのは潔さでもあります。ふーん、つえー女!

白馬の王子サマなんて要らないつえー女、大好きなんですよね。『少女革命ウテナ』『攻殻機動隊』『ドロヘドロ』を観て読んでしてください。

超少女明日香』シリーズは、間に『明日香ふたたび』なる単行本があるようですが、問題なく読めてしまった&和田慎二作品の雰囲気にハマってしまったので買ってこようと思います。主人公の明日香ちゃん、実家を沈めた田添建設に復讐するために家政婦として潜入するのですが、裏で糸を引いていた財政ヤクザの黒幕・芙蓉夫人の存在をのちに知り、改めて復讐を誓います。田添家の3兄弟の一也・悦子・正彦の3人は、冷やかしで無理難題を押し付けるものの家政婦力がカンストしている明日香の前には、ゴミだらけの庭を15秒で掃除し終えることも、材料の入っていない冷蔵庫からでも豪華な食事を創生することすらも容易なのです。この実力だけは一也たちも認めざるを得ません。何とか追い出そうとするものの、割ってしまったお皿をも元に戻してしまうためやっぱりダメなもんはダメです。

普段はメカクレでちんちくりんなカワヨスタイルなんですが、大自然の力を借りることができ、その際には身長は伸びスタイル抜群(死語)な美少女に文字通り変身します。っていうよりもこっちがいつもの姿なのかな?毎話1回は脱ぐので、この世代の美少女作画大好き侍としては、「実に良き技…此方も抜かねば…無作法というもの…」って感じです。お労しや兄上……。同志正彦が覗きの功労により、87/59/85と判明します。やるじゃん。

悪夢を見てうなされていた明日香をウザがり心配した一也が明日香の寝室へと向かうシーンで、明日香にしがみつかれてしまった一也に去来する「女の子はやわらかくて…吐く息が甘い……」は一言一句違えず真理そのものですね。やるじゃん。明日香は優しい男の目に弱いので、この夜をきっかけに互いを意識するようになっちゃいます。超ムカつく!

普段の世を忍ぶ姿の際には「ちんくしゃ」なんて言われたりしてましたが、フツーにカワヨなんだよな……。そういや、「ちんくしゃ」って夏目漱石か何かで出てきませんでしたっけ??

これ書いてる途中に思い出したんですけど、お世話になった男爵の頼みで、旅先で片思いした相手との間にできたオンブラ・マイ・フ歌ってるガサツなロシア系?のハーフの女の子に惹かれて、日本にいた男爵の娘さんとの婚約破棄までしてしまう主人公?が出てくる少女漫画なんでしたっけ??

思いつくキーワードで検索しても、違法アップロードのエロ漫画ばっかり出てきて草

 

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まだまだ先の学校編3巻の表紙より。このくらいしか変身前後の姿が同時に描かれてないかも…

また話をそらしました。病に伏した田添夫人の病状は、芙蓉夫人が糸引く悦子を人質とした大量の株式の要求によって悪化してしまいます。田添家を繋ぐ存在である夫人を自然の力で治癒すると、単身で悦子が監禁されている芙蓉夫人別邸へと侵入します。高圧電流の流れる柵になすすべ無しの一也の前に現れたのは明日香。柵を捻じ曲げ、単身乗り込み用心棒をなぎ倒すと、持ち去られた株券が詰まったカバンを遠隔で吹き飛ばし株券を社長の手元へと飛ばします。すでに状況終了した邸宅へ駆け込んだ一也の前には普段の様相とは異なる明日香の姿が。今見たことは目的を果たすまでは他言無用と見つめ合って誓い合う2人。超ムカつく!

明日香は4人の分身を作り出し、芙蓉夫人の参謀である四重奏の邸宅に家政婦として潜入し、内部分裂を図ります。心変わりを誘うことには成功し、分身体の明日香があの手この手でそれぞれの弱点を突き野望を利用しかき回しまくって四重奏は壊滅。しかし、複雑な迷宮と化している下水道から会社の真下に超強力時限爆弾を設置して建設会社を爆破する"いさり火作戦"の決行は、分身体の明日香が大の苦手なゴキブリを見たせいで動揺し、未然に防ぐことができませんでした。この作戦の要となっているニューヨークからスカウトされたエスパーのウォーカー姉弟なんですが、2km以内ならテレポート可能で互いはテレパシーで通じ合っていて、1tまでなら念力で操作可能ときたもんです。最強では?

明日香の最大の弱点であるゴキブリを投げつけて一発勝利を狙う姉弟。もうちょいあるだろうけど一番効いてるんだよなぁこれ。しかし、ゴキブリ対策に一也を同行させ、頭から水を被ることで気絶を回避。4人の分身体と合流し、完全体に戻った明日香の前にはウォーカー姉弟も敵ではありません。”精神の檻”と書いてサイコ・バリヤーと読む拘束によってウォーカー姉弟の超能力を相殺。逃げ出すことには成功したものの、もう二度と能力を使えないまでに消耗してしまったようです。こうして、2度目の"いさり火作戦"の火を灯すことなく鎮圧に成功。芙蓉夫人を追い込むと、復讐の為に自ら手を下さずに、「欲望に支配され自然を破壊し続ければ、必ず報いを受ける」と自然の力によって動き出した恐竜の化石にライドオンしながら忠告をし、夫人の身柄は警察へと任せ、故郷の飛騨へと帰っていきます。0系懐かしいな…。

再会の予感を胸に、第1話「超少女明日香」はおしまい!

 

ってな感じで、『超少女明日香』はスピード感・テンポ感に優れ、くどさを感じないギャグとシリアスの濃度の心地よさと読者を惹き付ける表現力に満ちた作品でした。なんとなく雰囲気の近さを感じていましたが、美内すずえセンセは和田慎二氏のアシスタントやってたみたいですね。惹き込み方がなんとなく似てます。

初めて出会えた時にその作品は自分の最新タイトルなので、みんなも書店や古本市とか足運んでみると面白いですよ。EBeanS仙台の3階に古本倶楽部なる素敵コーナーもあるので是非!9階で古本まつりやレコード・CD市なんかもやっていて、これまた僕には価値判断ができないようなお宝だらけです。みんなも本や楽曲、映画と運命的な出会いするといいね!

 

というわけで(?)、たまには一人でのんびりと、他人の流れに呑みこまれない時間も大切ですよん。自分らしさやその人の魅力って自分の時間を過ごして初めて形成されると思っているので、つかれたなしんどいな??って時はスマホぶん投げて物理的に距離を置くこともいいんじゃないかって思います。のんびり気ままにブログに文字打ってるのも、見てくれる人はいるし、反応を気にすることもないので気が楽です。Twitterは気遣い無く好き放題言ってる方ですけど、それでも人間がリアルタイムで感情発する世の中になっちゃったので疲れるときは疲れちゃうしね。

ながらで済ませてしまうようなご飯や作品視聴も、それだけを見つめてみるとその世界の作りこみに感動するもんです。意外にもなおざりな要素っていっぱいあるので、是非是非小さなことにも目や耳を傾けてみてね。楽しいよ!

 

 

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追記:ここまで書いてから思い出したんですけど、『虹のナターシャ』でした。たぶん僕が初めて読んだ少女漫画ですね。原作は別の方ですけども、大和和記センセとの出会いはこの作品が初めてかな??『あさきゆめみし』もサラッと飛び飛びで読んだきりなので、ちゃんと読みたいところ。

追追記:「ちんくしゃ」、アニメ版らんま1/2の45話で、紅つばさちゃんがらんまに言ってました。どうりで耳馴染みなのか~~